IKB (インターナショナル・クライン・ブルー)

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IKB (インターナショナル・クライン・ブルー)

イヴ・クライン (Yves Klein, 1928-1962) が1957年前後に開発・登録した独自の青色顔料、およびそれを用いた一連のモノクローム絵画の総称である。代表作《IKB 191》(1962年) をはじめ、同シリーズの作品はテート (Tate, ロンドン)、ニューヨーク近代美術館 (MoMA)、ポンピドゥー・センター (パリ) など主要美術館に所蔵されている。素材は合成樹脂メディウム (ロドパスM) に純粋な群青 (ウルトラマリン) を懸濁させたもので、顔料粒子の発色をそのまま保持できるよう工夫されている。

クラインは1957年ミラノのアポリネール画廊での個展「青の時代の命題」で、寸法のみ異なる11点の同一色のモノクロームを発表し、絵画から線描・構図・主題を排し「色そのもの」を絶対的な体験へと還元しようとした。彼にとって青は物質性を超え、無限・空・非物質的な精神性を喚起する色であり、後年の《人体測定》や《空虚》といった非物質的絵画の探求と一貫している。

美術史的には、戦後ヨーロッパにおけるモノクローム絵画の決定的な先駆例であり、ピエール・レスタニーが提唱したヌーヴォーレアリスムの中心的実践として、同時代の米国ミニマリズムやコンセプチュアル・アートへも影響を与えた。

画像出典: Wikimedia Commons. "File:IKB 191.jpg". License: Public domain. Yves Klein, Weitemeier, Taschen 1994. (https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AIKB%20191.jpg)

出典: https://www.tate.org.uk/art/artworks/klein-ikb-79-t01513