クリストとジャンヌ=クロード
クリスト・ヴラディミロフ・ジャヴァシェフ (Christo Vladimirov Javacheff, 1935–2020, ブルガリア生まれ) と妻ジャンヌ=クロード・ドゥナ・ド・ギユボン (Jeanne-Claude Denat de Guillebon, 1935–2009, モロッコ・カサブランカ生まれのフランス国籍) は、共同で活動した美術家夫妻である。1958年にパリで出会い、1964年以降ニューヨークを拠点に、建造物や自然景観を布で「梱包 (wrapping)」するモニュメンタルな環境芸術 (Environmental Art / ランドアート) を展開した。
初期はクリスト個人名義で発表していたが、1994年以降は屋外大規模作品をすべて「Christo and Jeanne-Claude」名義に遡及して改めた。各プロジェクトは数年から数十年にわたる行政交渉・資金調達を経て短期間のみ公開され、写真・図面・コラージュなどの販売で自己資金を確保するという独自の方法論をとった。
代表作には《Wrapped Coast, Little Bay, Australia》 (1968–69, オーストラリア・シドニー近郊/恒久作品ではない一時的設置)、《Valley Curtain, Rifle, Colorado》 (1970–72, コロラド州ライフル)、《Running Fence, Sonoma and Marin Counties, California》 (1972–76, カリフォルニア州/関連ドローイング等は MoMA, Smithsonian 等に所蔵)、《Surrounded Islands, Biscayne Bay, Greater Miami, Florida》 (1980–83, フロリダ州マイアミ)、《Wrapped Reichstag, Berlin》 (1971–95, ベルリン旧帝国議会議事堂)、《The Gates, Central Park, New York City》 (1979–2005, ニューヨーク・セントラルパーク) がある。
二人の作品はランドアートとパブリックアートの境界を押し広げ、公共空間における芸術の在り方や、行政・市民との合意形成プロセスそのものを作品化した点で広く評価されている。MoMA、Tate、ポンピドゥー・センターなど主要美術館が関連ドローイングや記録資料を所蔵する。
画像出典: Wikimedia Commons. "File:Christo & Jeanne-Claude in Bonndorf(D).png". License: CC BY-SA 3.0. Standbild Video-Dokumentation (https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AChristo%20%26%20Jeanne-Claude%20in%20Bonndorf%28D%29.png). 主要参照: MoMA 作家ページ (https://www.moma.org/artists/1108) / Tate 作家ページ (https://www.tate.org.uk/art/artists/christo-and-jeanne-claude-6314)。
出典: https://www.moma.org/artists/1108