睡蓮 (連作)

図鑑一覧へ > 印象派

睡蓮 (連作)

クロード・モネ (Claude Monet) によって描かれた《睡蓮》は、1890年代後半から1926年の晩年に至るまで継続的に制作された約250点に及ぶ油彩の連作である。本エントリで参照する《Water Lilies (Agapanthus)》は1915–1926年頃の制作で、油彩・カンヴァスによる大画面装飾画の一部をなし、現在はクリーヴランド美術館 (Cleveland Museum of Art) に所蔵されている。同連作の他の作例は、パリのオランジュリー美術館 (Musée de l'Orangerie) の楕円形展示室、ニューヨーク近代美術館 (MoMA)、ロンドンのナショナル・ギャラリー、テート (Tate) などにも収蔵されている。

ジヴェルニーの自邸庭園に造られた水の庭をモティーフとし、水面・睡蓮・空の映り込み・柳の影が一体化した視覚体験を、輪郭線を排した筆触と豊かな色面の重なりによって描き出している。地平線を欠いた構図と、画面全体を覆う水のクローズアップは、対象の再現性を超え、光と色彩そのものを絵画の主題へと押し上げた点で画期的である。

印象派の到達点であると同時に、抽象表現主義 (特にマーク・ロスコやジャクソン・ポロックらカラーフィールド/オールオーヴァー絵画) への先駆として20世紀美術に大きな影響を与えた。装飾画としてのスケールと没入的な空間性は、後の環境芸術・インスタレーションの先駆としても評価される。

画像出典: Wikimedia Commons. "File:Water Lilies (Agapanthus), by Claude Monet, Cleveland Museum of Art, 1960.81.jpg". License: Public domain. https://clevelandart.org/art/1960.81 IA (https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AWater%20Lilies%20%28Agapanthus%29%2C%20by%20Claude%20Monet%2C%20Cleveland%20Museum%20of%20Art%2C%201960.81.jpg)

出典: https://www.clevelandart.org/art/1960.81