古物商 埼玉県公安委員会 : 第431120035048号

​飯能市廃棄物減量等推進員​  代表 : 木村 健二

TEL:080-6567-5872

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​森林

​日本には、欧米よりも遥かに多くの木の種類があります。それぞれの木に大事な役割があり、その木がなければ生きていけないという生物もいます。例えば、英国のブナは240種類もの生物を宿しています。木の種類が豊富な日本は、生物の多様性に富み、そこに大きな可能性を秘めています。

1950年〜1960年にかけて森の木は伐られ、建築材に向いたスギやヒノキが盛んに植林されていました。また、国や林業会社が残り少ない原生林の大木を伐り、山の斜面をけずって大きな林道を造っていきました。

1964年のオリンピックの後、日本は経済至上主義となり価格の安価な外国の木材を大量に輸入するようになりました。

かつて、生物多様性が豊かな日本各地の森で働くエキスパートたちは、どの国よりも遥かに優秀だったと各国で言われています。しかし、日本は奥深い森の文化を捨ててしまいました。林業をはじめとする第一次産業が、置き去りになったのです。

日本の森の森林面積は68%ですが、良い状態の原生林は2%ほどしかありません。また40%は里山など人間が利用してきた森で、40%が人工林です。80%は人の手が入らなければ維持できないにも関わらず、その両方が手入れ不足に陥っています。

日本の森のエキスパートたちは、上手に里山を利用してきました。里山の木を伐って、薪、炭、ホダ木などに使うことで、地面まで光が入り下草が育つ。秋には里山の落ち葉を肥料に使い、季節ごとに山菜、きのこ、木の実などの恵みを頂きながら、循環させて暮らしてきたのです。しかし炭や薪を使わない生活となり里山に人が入らなくなると、枝が込み合い、ツル性の植物が木の枝に巻きつき、葉が覆い、光が地表に届かなくなります。届かなくなります。徐々に森の木は枯れ、動物のいない真っ暗な藪になってしまいました。

一方、奈良県吉野のある林業家の人工林は、動物や鳥が集い、下草が豊富に生え、清らかな水が流れる美しい森です。ここは300年サイクルで林業が営まれています。そのような産業は他の国にはない、素晴らしいものです。しかし南北に長く、変化に富んだ地形の日本では。どの地域でも同じように林業はできません。画一的な補助金や助成金などのシステムにより、杉が育ちづらい土地にスギを植えてしまう地域も見られます。

また、話は変わりますが、欧米では注意欠陥、多動性障害などを原因とする学級崩壊が増えているそうですが、それらの障害は、自然の中で遊ぶ経験が少ない子どもに多いとされる研究があります。人間は自然の中で五感を使い、判断力を駆使しますが、幼い頃に自然を経験していないと、それらが充分に発達しません。その可能性が指摘され、「自然欠乏症候群」として話題になっているようです。森は、産業や環境だけではなく、人間自身にも影響を与えます。子どもは、自然の中にいれば何も教えなくても生きる力を養ってくれます。

近年、地球環境や地域に関心を持ち、地域を活かした産業を作ろうとする機運が高まっていると言います。森や川を守ろうとする活動も増えてきているようです。日本各地にいる素晴らしいエキスパートたちの知恵を、次の世代に継承し、荒れ果てた土地を復活させ、美しい森を取り戻す。

そのためには、一大マーケットである、東京の消費者(もちろん日本中全ての国民が)が、もっとこだわって国産材を使うことが必要です。国産材の流通を正常に整え、林業を立て直す。そうすることで、林業に新しい空気が流れ、さらに国産材の質も上がっていくことも期待されます。

大きな可能性を秘めたこの国の森林を、美しい状態にしたい。

​これを読んでくださった方が、国産材の利用に前向きになっていただけたら幸いです。